わたしたちの田村くんが面白い3つの理由
9月26日が首相の所信表明演説でしたか。。。
与党、自民党の新しい改革に期待したいですね。
こんばんは!はるとです。
さて今回は、小説誌「電撃hp」で掲載されていて2005年6月に文庫化
された「わたしたちの田村くん」を紹介します。
全く、期待していないで読みましたけど、はっきり言ってこの小説
とても面白いです。(今年読んだ”夜のピクニック”や”ALL YOU NEED IS KILL”
と並んでかなり面白いです)
■あらすじ
「中学生活最後の夏」という魅惑のフレーズに浮かれるクラスから取り残されていた田村くんの前に現れたのは、進路調査票に「故郷の星へ帰る」と書き続ける不思議少女系、松沢小巻だった。受験直前のバレンタインデー、田村くんの部屋に投石して窓を粉砕&チョコを誤爆したのは、学年随一の美少女にしてクールなツンドラ系、相馬広香だった。そんな変わり者の女の子二人と、空回りしながら奮闘する田村くんが贈る、おかしくてちょっと切ないラブコメディー。
■感想
くどいですけど(笑)この小説、とても面白いです!!ぜひ、まだ読んでない人は
読んで欲しい!
自分、ライトノベル業界に詳しくないんですが「竹宮ゆゆこ」のデビュー作です。
何が面白い??
①主人公がイイヤツ
これって、けっこう大事じゃないですか?
ライトノベルが、というわけではないですが、ラノベって主人公の行動に
イライラしたり、感情移入出来なかったり、そういうことって多くないですか?
少々、突飛な展開を強引に話を進めるために、主人公にあまり共感出来ない行動を
させたり、不自然すぎる行動をさせたり、そういうことって多くないですか?
この「わたしたちの田村くん」の主人公ってそういった不自然な行動って一切
ないんですよね?それって、一つに主人公は「女の子との問題を真剣に悩む」
ってことがあるんだと思います。
結構、破天荒な行動をする主人公なんですが、相手に対して誠実に悩んだり行動したり
するっていうこと、ほんと好感が持てます。
なので、主人公のキャラが物語のブレーキにならず、自然と応援出来る立場に
なっているんですね!
②ギャグが寒くない
これ、今回読んでて画期的でした!
これだけで、この本読む価値がある!と思った程です。
ライトノベルって、結構ギャグをちょいちょい物語に盛り込みますよね?
これ、ギャグとして面白ければ良いんですが、その強引すぎる盛り込みに
「うわー。。。けっこううざいなー。。。」
って。まだ物語に乗れてない時に、ギャグ盛り沢山でいちいちうるせーなとw
ライトノベルのギャグって、基本読んでて面白いけど、場合によっては
「ギャグが押し付けがましく」て、その「強引さ」に興ざめのことが多くて。
この「わたしたちの田村くん」の「ギャグ」って「強引さ」がないのがほんと
画期的です。これ、ギャグの「必然性」があるんですよね。
すごい方法で作者の竹宮ゆゆこさんは解決しました。
主人公のキャラクターなんですよね。
まず、主人公が「昆虫に対して興味があった」今は「歴史に相当造詣が深い」。
それを先に言っちゃいます。
で、これのすごいところはそう言うことによって、ギャグに
必然性(自然さ)が生まれるんです。
「必然性」があって、読んでて比喩がすんなり入って
くるんですよ!(すごい発明!!)
あー、歴史好きならそう喩えるよな!って。
③ラストがすごい
ネタバレにならないように書きますけど、長く2人の女の子のことを丁寧に
描いていて、ラストにあんな展開があるなんて!そりゃー、次回作の期待が
相当高まりますよ!松澤さんか相馬さんかって、どっちってほんと選べない。笑
ということで
・主人公がイイヤツ
・ギャグが寒くない
・ラストがすごい
という3点か、このわたしたちの田村くんは面白い!!
ぜひ、読んで欲しい作品ですね。
(いやー、、、前このブログで紹介した、ナラタージュとかって
これと比べると全然面白くないっすね。笑)