ベルカ、吠えないのか?

  

ベルカ、吠えないのか?

ベルカ、吠えないのか?

 

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パウエルのスタート前の姿勢に見えなくもない!

こんばんは!はるとです。

 

さて、今回はちまたで話題だったので、古川日出男作の「ベルカ、吠えないのか?」を

読んでみました。

 

■あらすじ

キスカ島に取り残された軍用犬たちを元に、そこからの何世代にも

渡るイヌの物語。20世紀を舞台に、あらゆる地域とイヌが幾つも

交錯する。

 

 

■感想

と、あらすじを紹介してみたのですが、今回「ベルカ、吠えないのか」って

今回、すごい感想が難しいんですよねー。

 

まず、話の冒頭は非常に感想が言いやすいです。

「意味深」な文の見出しから始まり、序盤の格闘シーン。

余計な描写を拝した、スピード感のある文は一見、展開として

あっけないけど、それだけ「プロ」であることが分かる。

(「プロ」は標的を一切の無駄を拝して殺す)

 

よく出来たアクション映画の冒頭を見ているようで、話の

つかみとしての第一章は完璧でした(これ映画だと、第一章の後に

タイトルの表示ですねw)。

 

で、そっからもまるで、よく出来たアクション映画のように

「何か大きなことに関わっている老人」と「イヌ」を軸に

ストーリーが進んでいきます。

 

その「何か大きなこと」の実態は掴めないのですが、どんな展開が

待っているんだろうと、ページを読むスピードが早まります。。。

 

なんですが、それって中盤前まで何ですよねー。

 

この「ベルカ、吠えないのか?」って話の「吸引力」として

「何か大きなこと」というのがあるのですが、それが中盤以降も

全く明らかにされないんです。

 

ほとんどがキスカ島に置き去りにされた軍用犬の子孫の話。

その子孫のエピソード。

 

で、それ自体のエピソードはそれぞれ、面白いのですが

「いや、それはもう良いから話の全貌教えてくれよー」

ってなるんです。中盤くらいまでくると。

 

それって、何でかというと冒頭の掴みが面白すぎるから

だと思うんですよね??

 

「雪山で遭難。ホテル内の密室。犯人はこの中にいる!!」

 

というミステリーの抜群の掴みがあったとして

「面白い!!先が気になる!!」

 

で、

「いや、犯人探しも良いけど、俺の何代にも渡る先祖の話

していい?」

 

そういう展開が「ベルカ、吠えないのか?」何ですよね。

 

いや、個々のエピソードすごい魅力的なんだけど、そんなにも

長いことイヌの歴史はいいやって思っちゃいましたw

 

もしかしたら、もう一度読んでみて、20世紀の史実とイヌの系図を

照らし合わせながら、読んでみると、また新たな驚きがあるかも

しれないですけど、そこまでのパワーはないなー。

 

ということで、冒頭は非常にオススメな作品でした!!

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